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2007年02月20日(火) 00時00分

「景観壊す」と反対署名 県有地再開発朝日新聞

  中華街や山下公園がある横浜・山下町地区の県有地に高さ約75メートルの文化商業施設を建設する再開発計画をめぐり、周辺住民らが「景観を壊す」と反発している。昨年12月に、住民約10人が会を結成。これまで、計画の見直しを求めて県内外から署名約4千人分を集め、横浜市議会に提出、21日には県議会にも提出する。

  計画予定地は、横浜市中区山下町の本町通りに面した約1万2千平方メートルのかながわドームシアター跡地。ホテルや店舗などが入る高さ約75メートルの商業ビル2棟と、県立新ホールとNHK横浜放送局が入る高さ約50メートルの施設を建設する予定。NHKのアンテナは高さ約110メートルとされる。

  市都市再生推進課によると、市は昨年4月、高層ビルの乱立を防ぐため、山下町地区の建物の高さを31メートル以下に制限した。一方、「街づくりに寄与する建築物」であれば、高さを75メートル以下まで緩和する規定も設けた。市は今回の計画が「横浜市の政策にも合致している」などとして、高さの緩和を認める方針だ。

  周辺住民らが結成した「山下町本町通り地区景観と環境を守る会」の大塚正三代表は、「山下町地区の建物の高さを制限した横浜市が、公共の土地に建てる建物の高さを緩和するのは問題。高さは(高さ制限上限の)31メートルにすべきだ」と主張している。

  市都市再生推進課の担当者は「あくまで31メートルが基本だが、周辺に貢献する建物は75メートルにして、新しい景観を目指してゆく」と説明している。

http://mytown.asahi.com/kanagawa/news.php?k_id=15000000702200004