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2007年02月19日(月) 23時53分

アスベスト被害遺族に6000万円、関電が弔慰金読売新聞

 関西電力(大阪市)が、アスベスト(石綿)による中皮腫(ちゅうひしゅ)で死亡し、アスベスト救済新法で労災時効の救済措置を受けた元社員の遺族に、6000万円弱の特別弔慰金を支給していたことがわかった。

 企業によるアスベスト被害への補償としては国内最高レベルとみられる。同社は従来、労災認定を受けた死亡社員の遺族に特別弔慰金を支給。新法では、労災申請の時効(死後5年)を過ぎた人でも、新法による認定で遺族年金などが支給されるようになったため、該当する元社員4人も特別弔慰金制度の対象とした。

 関係者によると、4人のうち50歳代の1人は火力発電所の補修に携わり、1993年に中皮腫で死亡した。同社は「具体的な発生場所や発症時期などは、個人情報なので言えない」としている。

 アスベスト被害をめぐる企業の補償では、大手機械メーカー「クボタ」(大阪市)が元従業員ら144人に、3200万〜2500万円を支給している。

http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20070219i415.htm