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2007年02月18日(日) 15時39分

解約問題、NOVAの敗訴相次ぐ 和解から係争に硬化朝日新聞

 外国語学校「NOVA」の中途解約トラブルを巡って受講者側が起こした訴訟で、同社側の主張を退ける判決が各地の裁判所で相次いでいる。NOVA側は相次ぐ敗訴にも「最高裁の判断が出ていない」として解約規定を改めておらず、経産省から特定商取引法に基づく立ち入り検査を受けた同社の今後の対応に注目が集まっている。

 問題になっているのが、授業を受けるために事前購入するポイントを中途解約する際、使用済みのポイントについて購入時より高い金額で精算するため、返金額が少なくなるNOVA側の規定だ。受講者側が「不当に返金が少ない」として訴える訴訟が東京、名古屋、京都などで少なくとも8件起こされている。

 このうち裁判所の判断が示されたのは、15日に名古屋地裁であった判決を含め計6件。いずれも、計算方法についてはNOVA側の主張を退け、解約時の精算でも購入時のポイント単価を採用すべきだとする判断を示した。NOVA側はJRの定期券なども同様の精算制度を取っていると主張していたが、司法判断は、英会話学校などの業者について利用者側に中途解約の権利を手厚く認めた特定商取引法の趣旨を重視している。

 NOVA側は当初、「生徒とは争いたくない」として訴訟の早期解決を図ってきた。03年に大津市内の男性が京都簡裁に起こした訴訟はNOVA側が請求の全額を支払うことで半年で和解。同年に東京都内の女性が東京地裁に起こした訴訟でも、NOVA側が原告側が主張する計算方法で算出した金額を払うことで和解を求めた経緯がある。

 04年に訴訟を起こした都内の男性の場合、NOVAが訴訟前の段階で、当初「5万4400円」と示した返金額を、「27万9175円」、「32万9175円」と徐々に増額した。

 しかし、不利な判決が相次ぐ中で「判決内容がインターネットで広まり、苦情を言う人が増えた」(広報担当者)といい、NOVA側は、上級審で争う姿勢に転じた。東京高裁で2件、大阪高裁で1件あった控訴審でもすべてNOVA側が敗訴したが、「最高裁の判断に委ねたい」として上告している。

 同社の主張の根拠となっているのが、精算規定について「01〜02年当時に経済産業省とも協議を重ねた上で作った」という点だ。しかし、立ち入り検査に踏み切った経産省は、同社の現行の精算方法には問題があるとみている模様だ。

 訴訟のうち3件で受講者側の代理人を務めた杉浦幸彦弁護士は「NOVAのトラブルは請求額が最大数十万円と少ないため訴訟で勝っても裁判費用の方が高くつく場合がほとんどで、泣き寝入りしているケースの方がはるかに多い」と見る。昨年9月には都内の受講者6人が合同で東京簡裁に計134万円の支払いを求めて提訴(現在は東京地裁で審理中)するなど、負担を和らげるために集団で訴訟に踏み切る動きも出てきた。

http://www.asahi.com/national/update/0217/TKY200702170299.html