記事登録
2007年02月17日(土) 00時00分

【広域】 知事、関電に苦言 県議会で「安全へ基本守られず」 中日新聞

 西川一誠知事は16日、不祥事が続いている関西電力の原子力発電所について「絶えず安全最優先の取り組みが重要で、その実績を積み上げない限り事業者への信頼はありえない」と苦言を呈した。

 県議会代表質問で、野田富久議員(県民連合)に対して答弁した。西川知事は、1月に高浜1号機で起きた作業員が放射能を含む水を浴びた事故や、協力会社の社員が大飯原発から備品を不適切に持ち出そうとした事例を挙げ「日常の業務を行う際の基本的なことが守られておらず、県として厳重に注意した」と述べ、美浜3号機の営業運転を再開したばかりの関電に反省を求めた。

 また、新型転換炉ふげん(敦賀市)の補助建屋のコンクリート片の強度を示すデータが流出した問題で、経済産業省原子力安全・保安院が日本原子力研究開発機構への研究委託を当面凍結する方針を固めたとされることについて、筑後康雄安全環境部長は「現時点で国が研究を取りやめる措置を検討している事実はないと聞いている」と述べ、県のエネルギー研究開発拠点化計画への影響を否定した。

 (字井章人)


http://www.chunichi.co.jp/00/fki/20070217/lcl_____fki_____005.shtml