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2007年02月17日(土) 00時00分

町田の廃プラ処理施設撤回 解決金2億4400万円 東京新聞

 町田市が、同市小山ケ丘の廃プラスチック中間処理施設計画を白紙撤回した問題で、同市は十六日、事業の受託候補業者だった「佐久間」(千葉市)が地裁に申し立てていた損害賠償請求の調停に対し、解決金約二億四千四百万円の支払いに応じることを明らかにした。

 市は、二十三日開会の市議会に調停議案を提出する方針で、了承されれば調停が成立する見通し。同社が都から購入した計画予定地は、都が買い戻す。

 解決金の内訳は、土地返却による違約金などが約一億七千八百万円、土地購入代金借入金利息などが約四千四百万円、人件費などその他が約二千二百万円。

 同計画では、二〇〇五年九月に同社が住民説明会を開催したが、市側の説明がないことに地域住民が反発。計画地が八王子市との市境だったこともあり、健康被害や環境悪化を懸念する町田、八王子両市民らが大規模な反対運動を展開した。

 これを受けて、寺田和雄・前市長が事業凍結を表明。石阪丈一市長は〇六年三月の就任直後、同社に計画の白紙撤回を伝えた。

 石阪市長は会見で「地元に対する市の説明がなかったことが原因。市民への説明は重要だ」などと指摘。今後の廃プラ処理については「まだ方向性は決まっていない。ごみゼロ市民会議での議論と並行して、市として検討している」と述べた。 (近藤晶)


http://www.tokyo-np.co.jp/00/tko/20070217/lcl_____tko_____003.shtml