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2007年02月16日(金) 00時00分

その前兆を発見!開発された居眠り運転防止シートの仕組み…ZAKZAK

 座席の背もたれに組み込んだセンサーで運転者が居眠りする前兆を検出、眠る前に警告ができる「居眠り運転防止シート」を東京大の金子成彦教授(機械工学)らの研究グループが開発、発表した。

 研究グループは「実用化すれば長時間運転などでの居眠りによる交通事故を減らすことができる」としている。飲酒状態の検出にも取り組んでおり、飲酒運転防止シートの開発も期待できるという。3月5日に都内で開くシンポジウムでシートを公開する。

 研究グループは、居眠りする人の血液の流れや呼吸の状態を観察し、居眠りの10分程度前に、末梢(まっしょう)血管の血流量が一定のパターンで増える前兆が現れることを発見。

 従来の脳波などを計測する方法では検知できなかったこの前兆を、シートに磁気回路センサーと圧力センサーを組み込むことで、座ったままの状態で背中からとらえられるようにした。

 センサーは小型のため、シートの大きさは一般のものと変わらない。運転者はただ座るだけで、体に特別な装置を身につける必要はないという。

 金子教授は「飲酒した状態でも、居眠りの前兆と同じように、血液の流れや呼吸状態に特徴が出る。飲酒状態で座ると車を動かすことができない『飲酒運転防止シート』も、今後開発していきたい」と話している。

ZAKZAK 2007/02/16

http://www.zakzak.co.jp/top/2007_02/t2007021633.html