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2007年02月16日(金) 22時35分

知事交際費 HP公開を検討朝日新聞

  知事交際費の使途の情報公開について、新知事に就任する横内正明氏は朝日新聞の取材に対し、金額や相手の氏名をホームページ(HP)で公開できないか検討する意向を明らかにした。現在、県はHPで知事交際費の使途を示しているが、項目ごとの件数と金額のみ。何の会合に出たか、誰に使ったかは明示していない。(後藤泰良)

  横内氏は取材に対し、「情報公開先進県にするというのが私の公約」と説明。「(見舞いや会合の相手の氏名は)個人情報保護の問題が残るが、できる限り公開したい」と改革に意欲をみせた。選挙中でも、全国市民オンブズマンが調べた数字を例に挙げ、県の情報公開度が低いと指摘し、「透明な県政にする」と訴えていた。

  現行では、「情報公開制度を使えば原則、すべて公開している」(県秘書課)となっている。だが、病気見舞いの相手の名前は「同意が得られた場合のみ」となっており、本当に正しく使われたかを県民が確認するのは難しいのが現状だ。

  山梨は、全国市民オンブズマン連絡会議の第10回情報公開度ランキングで41位だった。知事交際費の公開度は、交際相手情報は病気見舞いの相手の氏名を「原則公開」としていないため、12点中10点にとどまり、他県に後れをとった。HPでの公開度に至っては0点とされた。

  他県では、情報公開制度を利用しなくてもHP上で情報開示しているところが少なくないほか、2日には石原慎太郎東京都知事が、これらの交際費の使い道をHPで公開する新方針を打ち出すなどしている。

  横内新知事の任期は17日から4年間。土日を挟むため、初登庁は19日になる予定。各種事業の見直しのほか、人事や来年度予算の検討など山積する緊急の課題に取り組むことになる。

■山本知事から業務引き継ぎ

  知事選で敗れ、16日で任期満了となる山本栄彦知事と、2度目の挑戦で初当選した横内正明氏が15日、県庁で業務の引き継ぎをした。5分程度で終わり、淡々と引き継ぎ書にサインし、最後まで握手をすることもなかった。

  県職員の誘導も新旧交代を印象づけた。応接室で山本知事が待たされ、後から来た横内氏が上座に通された。横内氏は笑顔で席に着き、山本知事はぶぜんとした表情を見せた。山本知事は「職員が動揺しない配慮をしてほしい」と要望した。横内氏は「継続する部分もあるが、民意は山梨を変えることだ」と返した。

http://mytown.asahi.com/yamanashi/news.php?k_id=20000000702160001