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2007年02月16日(金) 22時31分

詐欺罪に問われた女性に無罪判決朝日新聞

■「被害者の証言不自然」/札幌地裁判決

 知人男性(当時57)から200万円をだまし取ったとして、詐欺罪に問われた無職女性(32)の判決公判が15日、札幌地裁であった。井上豊裁判官は被害者の証言について「不自然な点があり、信用することはできない」と指摘し、「犯罪の証明ができていない」として、女性に無罪(求刑懲役2年)を言い渡した。

 被告の女性は01年6月、知人男性に「スナックを始めるため金を貸してもらえないか」などと言って200万円をだまし取ったとして、札幌中央署が06年4月に逮捕した。

 判決では、男性が交わしたと証言した金銭借用証書について「筆跡鑑定から照らして、被告が書いたものではない可能性が高い」と認定した。

 女性は一貫して無罪を主張。札幌地裁に保釈を求めたが、「証拠隠滅のおそれがある」と2度の保釈申請を断られ、6カ月間勾留(こうりゅう)された。

 札幌地検の長崎誠次席検事は「判決内容を検討の上、控訴するかどうか決める」としている。

http://mytown.asahi.com/hokkaido/news.php?k_id=01000000702160003