記事登録
2007年02月16日(金) 13時18分

衛生証明書ない米産牛肉が混在 輸出工場の手続き停止朝日新聞

 農林水産省と厚生労働省は16日、米タイソン社レキシントン工場(ネブラスカ州)が日本に輸出した米国産牛肉の一部に、米農務省が発行する衛生証明書に記載されていないバラ肉が交じっていたと発表した。米国産牛肉の輸入は日米合意で牛海綿状脳症(BSE)のリスクが低いとされる「月齢20カ月以下」に限定されているが、この条件に違反している疑いがあり、両省は同工場が出荷した牛肉の輸入手続きを停止している。

衛生証明書がなく20カ月齢以下と確認できない米国産牛肉=農水省提供

 米国産牛肉は昨年7月27日に輸入再々開が決まり、これまでに対日輸出リストにない内臓(胸腺)の出荷が11月に判明しており、輸入条件の違反はこれで2例目。月齢20カ月を超える牛の肉であることが確認されれば初の事例となる。両省によると、横浜港に到着した同工場からの冷凍牛肉473箱(計約9トン)の中に、衛生証明書のリストにないバラ肉(2箱)があるのに倉庫業者が気づき、今月5日、農水省・動物検疫所川崎分室に報告。両省は輸入手続きを止めると同時に、米側に輸入条件を満たした牛肉かどうかや、輸出された原因などの調査を依頼した。

 16日になって米側から「誤って日本向け貨物とともに出荷された」と報告があった。同工場が出荷した牛肉のすべてを調べたが、危険部位の混入などは見つからなかったという。

http://www.asahi.com/national/update/0216/TKY200702160241.html