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2007年02月15日(木) 00時00分

市議の通信簿実名で発表 相模原朝日新聞

  相模原市議会をよくする会(赤倉昭男代表)は14日、前回03年の統一地方選で当選した市議の議会活動状況を採点した実名入り「通信簿」を発表した。4年間の傍聴活動を通じて公約実現に向けた努力度などを辛口に評価している。「落第」点が付いた議員もいた。

(小川太一郎)

  対象は任期途中で辞職した3人、昨年3月の旧津久井、旧相模湖町との合併に伴う増員選挙で選出された3人を除く43人。

  一般質問の回数、公約達成のために市側へ実現の必要性を訴えたかどうかなどを評価する「公約編」では、一度も質問しないで「落第」がついたのが1人、質問はしたが、一度も公約への言及がなかった「不可」が4人。ある程度質問したが、公約への言及が1〜4回と少ない「可」が約4割を占めた。回数が10〜15回と多く、ほとんどで公約に言及した「秀」はわずか5人だった。

  議員としての調査・説得力、行政のチェック度、議場での態度などを調べた「観点編」ではCの「努力を要する」、Dの「一層の努力を要する」が目立つ。本会議の採決を欠席、家族との海外旅行を優先したオールDの議員もいた。

  総評も「壇上での質問は分かりやすいが自席での居眠りが目立つ」「本会議場で決して眠らないが、注目に値する発言は聞かれない」「議場の席替えで私語の仲間と離れ沈黙思考、左右わき見の日々」など厳しい内容が並ぶ。

  「よくする会」は、99年の統一地方選後に発足、9人のメンバーが常時、市議会の傍聴活動をして、市民の立場から様々な観点からチェックをしてきた。市議通信簿は2度目で、今回は03年5月から15回の本会議と常任委員会のすべてを傍聴してまとめた。

  さがみはら市民オンブズマン事務局長も務める赤倉代表は「採点してみると、次第に成果を上げている議員、逆に議会のぬるま湯につかってダメになっていく議員といろいろだ。4月の統一地方選に向けての資料になれば幸いだ」と話す。

  通信簿は4千部を発行。全市議、全部課長に配るほか、JR、私鉄の主要駅で配布、公民館でも公開する。問い合わせは同会(042・749・9140)へ。

http://mytown.asahi.com/kanagawa/news.php?k_id=15000000702150001