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2007年02月15日(木) 00時00分

15万円BD…「録画もできる再生機」発売ZAKZAK

 現行のDVDでは、地上デジタル放送などのハイビジョン画像を劣化させずに保存できない。このため各社は国内市場ではハードディスク内蔵のBD録画機を投入しているが、価格は25万円前後する。

 一方、シャープが3月20日から発売するのは、チューナーやハードディスクが付いていない再生機で、市場想定価格は15万円と割安だ。

 もっとも、価格だけならBDを再生できるソニーのゲーム機「プレイステーション3(PS3)」が5万円を切るが、シャープの新製品は「録画もできる」点がユニーク。テレビ番組やハイビジョン録画機のハードディスクに撮りだめた映像をBDに保存できる。

 注意が必要なのは、BDの映画ソフトなどの再生機としては各社のテレビでも使えるが、録画機能が使えるのは原則として「アクオス」など同社製のテレビやハイビジョン録画機のみ。発表会では、「囲い込みでは」との質問も出たが、同社は「これまでアクオスやハイビジョン録画機を買っていただいた人にさらに新しい機能を楽しんでもらうのが目的」とした。

 同社はアクオスを累積で1000万台、ハイビジョン録画機も100万台を販売しており、既存のユーザーを取り込むだけでも大きな市場になるとみているようだ。

 同社は夏以降、ハードディスク内蔵のBD録画再生機も投入予定で、年末までにBD市場でシェア30%を狙う。

 シャープは今回の新製品も含めて、薄型テレビと録画機、再生機など周辺機器をリモコン1つで操作できる機能を充実させている。これは松下も同様の手法で成功している戦略だ。「薄型テレビの値下がりが続くなか、セットで購入してもらえれば利益を確保できるし、今後も自社の製品を買い換えてくれる可能性が高まる」(家電担当アナリスト)という狙いがあるようだ。各社は単体勝負から総力戦となりそうだ。 

ZAKZAK 2007/02/15

http://www.zakzak.co.jp/top/2007_02/t2007021521.html