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2007年02月15日(木) 00時00分

サケ加工品に大腸菌群 ニチレイ子会社朝日新聞

 水産加工大手ニチレイフレッシュ(本社・東京都)の子会社で、いわき市小名浜の水産加工会社「まるいち加工」(黒瀬次義社長)の小名浜工場が、加工製品の一部から食品衛生法の基準値を上回る大腸菌群が検出されたにもかかわらず、首都圏を含む関東地方に出荷していたことが、14日わかった。製品は、すしネタや総菜材料など業務用で、一般家庭向けには流通しにくく、体調不良などの問い合わせもないという。

 ニチレイフレッシュの持ち株会社ニチレイが今月8日、定期監査した際に判明した。ニチレイによると、大腸菌群が検出されていたのは、昨年11月15〜30日に生産されたスモークサーモン45ケース(540キロ)と紅ザケの生たたき12ケース(144キロ)。

 50代の男性工場長が工場出荷前の検査で、同法の基準で1グラム当たり50個未満とされる大腸菌群が50〜900個見つかったと報告を受けたが、そのまま出荷していた。工場長は、ニチレイの調査に対し「二つの製品の製造を始めたばかりで、製造方法に不慣れで品質にもばらつきがあり、少しでも歩留まりをよくしたかった」などと話しているという。

 この工場長は14日付で解職された。黒瀬社長が当面工場長を兼務する。ニチレイは「菌の検出状況から、健康への影響はない」としている。

http://mytown.asahi.com/fukushima/news.php?k_id=07000000702150003