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2007年02月15日(木) 00時02分

違法プログラムでデータ改ざん…東京・関西電力読売新聞

 全国の水力発電所のダムなどでデータ改ざんが見つかった問題で、東京電力と関西電力は14日、計255水力発電所の計測機器に、許可取水量を超えて水を取りすぎた場合でも自動的にデータを許可値内に修正する違法なプログラムが組み込まれ、取水データが長年改ざんされていたと発表した。

 これとは別に、関西電力では129水力発電所で発電機の冷却用や消火設備用に、川から無断で取水していたケースが459件あったと発表した。

 両社では「調査対象から漏れていた」としており、国土交通省は取水停止などの行政処分を検討、同種の事例が他社でも見つかる可能性があるとして、電力会社10社すべてに再調査を指示した。

 違法プログラムで取水量や使用量のデータが改ざんされていたのは、判明分だけで、東京電力が1996〜2005年で131発電所、関西電力が1974年以降で124発電所。両社とも2002年の原子力不祥事を受け、違法プログラムの取り外しを進めていたが、公表していなかった。

 一方、関西電力の水力発電所では、発電機を回すためダム貯水用として取水する水と、周辺機器のために川から取水する水は、本来は別々に許可を申請しなければならなかったが、手続きをとっていなかった。

http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20070214it14.htm