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2007年02月15日(木) 04時37分

原爆症認定広島訴訟控訴審読売新聞

第1回口頭弁論 原告2人意見陳述

控訴審での勝訴を願って高裁に入る原告団
 原爆症の認定申請を却下された県内などの被爆者41人が、国などに却下処分の取り消しと1人300万円の損害賠償を求めた集団訴訟の控訴審第1回口頭弁論が14日、高裁(池田克俊裁判長)であった。原告側は、全員を原爆症と認定した昨年8月の1審・地裁判決を評価したうえで、国の姿勢を厳しく批判した。

 弁論では、原告2人が意見陳述。1審判決前に亡くなった父親(当時75歳)の訴訟を継承した寺中正樹さん(45)は「国に原爆症を認めさせて謝罪を勝ち取りたい」と述べ、同様に原告の夫(当時78歳)を亡くした鳴床輝子さん(77)は「国は切り捨て行政、認定基準を改め、苦しんでいる被爆者の救済に全力を傾注することを切望する」と訴えた。

 一方、国側は「原告はほとんど被ばくしておらず、疾病は放射線以外に発症の原因がある」などと反論した。

http://www.yomiuri.co.jp/e-japan/hiroshima/news001.htm