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2007年02月14日(水) 00時00分

菅谷クリニック 指定取り消しへ 急成長も訴訟抱え 東京新聞

 神奈川社会保険事務局から十三日、保険医療機関の指定取り消し決定を受けた「菅谷クリニック」。県内と東京都内に計六カ所のクリニックを開設し急成長を遂げた一方、不正請求や医療過誤をめぐり、顧客からいくつか訴訟も起こされていた。旧厚生省での勤務経験のある菅谷良男理事長(56)は不正請求を否定するが、厚生労働省は「(不正請求の)マニュアルまでつくり大々的にやっていた」と悪質さを指摘している。 (佐藤大)

 同クリニックは一九九九年、横浜市泉区に本店を開設。東京の銀座や新宿、川崎市などに次々とクリニックをオープンさせた。土日、祝日も無休で診察。最先端のレーザー治療をうたって、年々売り上げを伸ばした。民間の信用調査会社によると、二〇〇三年の年間売り上げは約二十一億円に上る。

 菅谷理事長は横浜市立大卒。一九八五年から九〇年まで旧厚生省で勤務しており、診療報酬の不正請求をチェックする保険局医療指導監査室にも在籍していた。

 十三日の会見で厚労省側は、菅谷理事長が「マニュアル」に基づき、他の医師らにも不正請求を強要していたと指摘。医療指導監査室での勤務経験に触れ、「保険請求の何たるかは十分に承知していたはずだった。それだけに非常に残念だ」と“身内”の不正に怒りをにじませた。


http://www.tokyo-np.co.jp/00/kgw/20070214/lcl_____kgw_____001.shtml