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2007年02月14日(水) 21時45分

ODA説明会見で「慣例」として記者に現金 ジャカルタ朝日新聞

 日本政府の途上国援助(ODA)が供与されるインドネシアの首都ジャカルタの大量高速輸送システム(MRT)事業を説明する記者会見で、現金が入った封筒が配られていたことが14日わかった。会見を主催した国際協力銀行(JBIC)は「現地の慣行に従った」と説明している。

 会見は13日、ジャカルタの高級ホテルで開かれ、ハッタ運輸相や日本の関係者らが出席。記者側は新聞社やテレビ局から約50人が出席した。JBICによると、会見の準備を担当した日系広告会社から「交通費を払うのが通例」などと説明され、記者に配布する資料の中に20万ルピア(約2700円)が入った封筒を入れた。インドネシアでは企業などの会見で「交通費」として少額の現金が配られることがあるが、地元紙記者によると、最近は授受を慎む傾向で現金を返した社もある。

 MRT事業は、ジャカルタの交通渋滞解消を目指し、日本政府が約19億円を拠出して地下鉄と高架鉄道を結ぶもので14年の開業を目指す。

http://www.asahi.com/international/update/0214/014.html