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2007年02月14日(水) 21時06分

京都「一澤帆布」、長男らが三男相手に13億賠償提訴読売新聞

 帆布の手作りかばんで知られる「一澤帆布工業」(京都市東山区)の経営権を巡る問題で、先代会長の長男の一澤信太郎さん(61)と四男の喜久夫さん(55)の同社代表取締役2人が14日、三男で前社長の信三郎さん(58)ら4人と三男が設立した新会社「一澤信三郎帆布」(同市左京区)など2社を相手取り、商標権侵害による損失など総額約13億3000万円の損害賠償を求める訴訟を京都地裁に起こした。

 訴状などによると、原告側は、三男が2005年12月に取締役を解任され、新ブランドのかばんの販売を始めた際、一澤帆布工業からミシンなどを持ち出し、従業員も移籍したため、休業状態に追い込まれ、さらに、似たような商標で営業していることで、売り上げ減につながったとしている。

 京都市内で記者会見した長男は「一澤帆布の模造ではない独自の商品で競争すべき」と主張。一方、三男は「ミシンなどは返却している。無用の争いよりも、ものづくりで客の期待に応えていくべき」としている。

http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20070214i214.htm