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2007年02月14日(水) 11時42分

聴覚障害者詐欺 容疑の女社長の一問一答朝日新聞

 詐欺容疑で逮捕された福祉機器販売会社社長の小林洋子容疑者(55)は昨年9月、朝日新聞などの取材に応じ、「障害者のお金を守ってあげるつもりだった。事業はうまくいっていないが、何とかして返したい」と話していた。主なやりとりは次の通り。

 ——どういう経緯で、聴覚障害者からお金を集めるようになったのか。

 「実兄が聴覚障害者だったため、幼いころから手話を使っていた。もともと障害者の知り合いが多かったが、詐欺に遭う人もいた。『小林に預ければ大丈夫だ』といううわさが広がり、勝手にお金が集まるようになった。むしろ、障害者のお金を守ってあげているつもりだった」

 ——出資を募っていたのではないのか。

 「施設を造って欲しいという要望もあったし、障害者のサークル活動のための費用も必要だった」

 ——福祉機器販売、老人ホームの事業で配当すると約束しているが。

 「ただでは預かれない。年利6%と言った。障害者の日用品の販売、老人ホームの運営で配当するつもりだったが、老人ホームの入手、改修に費用がかかってしまった。老人ホームは入居者が定数の4分の1しか集まらなかった」

 ——自転車操業的に運営費や借金返済に回し、返還不可能なのにお金を集めていたのではないか。

 「余裕はなかったが、別の医療法人との提携話もあったし、好転すると思っていた。何とかして返したいと思っている」

http://www.asahi.com/national/update/0214/TKY200702140176.html