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2007年02月13日(火) 00時00分

ナスダック、ロンドン証取へのTOBに失敗朝日新聞

 米ナスダック市場を運営するナスダック・ストック・マーケットは10日昼(日本時間11日未明)、ロンドン証券取引所(LSE)に対する敵対的な株式公開買い付け(TOB)で、全体の半数を上回るLSE株を買い集めることができず、買収に失敗したと発表した。世界で広がる再編の「目玉」と注目された欧米を代表する取引所同士の買収をめぐる攻防は、徹底抗戦を続けたLSEに軍配が上がった。

 TOBに応じた株主の株式は合計で全体の0.41%分で、ナスダックがTOB前から持つ分と合わせた保有比率は29.16%にとどまった。

 ナスダックは同日、「今回の結果には失望したが、今後も世界一の電子取引所を築く別の機会を追求する」との談話を発表した。市場では、今後もLSE株を保有し続け、再び買収の機会を探る可能性があるとみられている。

 一方、一貫して買収に反対してきたLSEは「株主がナスダックの申し出を拒否したことを歓迎する」などとする談話を発表した。

 ナスダックは昨年3月と11月の2度、LSEに買収を提案したが拒否され、同12月に敵対的TOBに踏み切った。当初のTOB期限は今年1月11日だったが、ほとんどの株主が株買い取りに応じなかったため、期限を2度延長していた。

 TOBに対し、LSEは「ナスダックの提案はLSEの企業価値を低く見積もりすぎている」などと反発。株主への配当を5割増しにする買収防衛策なども打ち出し、買い取りに応じないよう株主に呼びかけていた。

http://mytown.asahi.com/usa/news.php?k_id=49000000702130004