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2007年02月13日(火) 23時48分

「著書で皇室を侮辱」豪人記者に外務省が抗議朝日新聞

 外務省は13日、皇室を題材にしたオーストラリア人ジャーナリスト、ベン・ヒルズ氏の著書「プリンセス・マサコ」に事実無根の内容が多数含まれ、皇室を侮辱しているとして、現地の日本大使館を通じて、謝罪を求める抗議文と宮内庁の書簡を著者と出版社に渡したと発表した。オーストラリア政府幹部にも「重大な懸念」を伝えたという。外務省によると、日本語版も近々出版される予定といい、抗議文を、邦訳を刊行する日本の出版社にも伝えるよう要求している。

 同書は昨年、オーストラリアで出版された。抗議文では、天皇ご一家をめぐって「事実無根の極めて侮蔑(ぶべつ)的な記述」があると指摘。外務省は「日本国の象徴である天皇陛下をはじめ、皇室の方々を侮蔑しており、日本政府として看過できない」としている。

 宮内庁の書簡は、両陛下のハンセン病への取り組みを無視した著書の内容に絞って、事実と異なっているとして著者に見解を求めている。

 01年、ドイツ有力紙の付録誌が皇太子さまを中傷する写真を掲載したとして、現地の日本大使館が抗議した例がある。

http://www.asahi.com/national/update/0213/TKY200702130382.html