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2007年02月13日(火) 21時44分

検察の調活費、不開示処分が確定…最高裁が上告退け読売新聞

 仙台高検と仙台地検が1998年度に支出した調査活動費(調活費)に関する文書を不開示にしたのは不当だとして、「仙台市民オンブズマン」(坂野智憲代表)が同高検検事長と同地検検事正を相手取り、不開示処分の取り消しを求めた二つの訴訟の上告審で、最高裁第3小法廷(堀籠幸男裁判長)は13日、オンブズマン側の上告をいずれも退ける決定をした。開示を認めなかった1、2審判決が確定した。

 検察の調活費は、情報提供者への謝礼などに使われる。オンブズマン側が情報公開法に基づき、調活費支出に関する文書を開示するよう求めたのに対し、仙台高検、同地検は2001年5月、いずれも「捜査、公判維持に支障がある」として、支払い明細書や領収書などを不開示、または黒塗りにして開示した。これを不服としたオンブズマン側が提訴していた。

 仙台高検についての訴訟では、1、2審とも、「少なくとも1983〜93年の間、領収書が偽造され、調活費が不正に流用されていた疑いがある」などと指摘した。しかし、開示請求については、いずれの訴訟の1、2審でも「調査活動に支障が出る恐れがある」などとして認めなかった。

http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20070213ic25.htm