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2007年02月13日(火) 00時00分

座間爆発、アル・カイーダ関与か…“迫撃砲”打ち込むZAKZAK

 12日午後11時ごろ、座間市の県立座間谷戸山公園西側にある林の中で「バーン」という爆発音が2度聞こえたのを近くの住民が通報。座間署員が捜索したところ、直径約6センチの鉄パイプ2本が地面から40−50センチ露出しているのを発見した。

 このほか、鉄パイプの周辺には乾電池や起爆装置のような物も残されていた。現場はキャンプ座間の敷地から約500メートルの地点だった。

 県警は鉄パイプを発射台とした手製迫撃砲の発射事件として、火薬類取締法違反の疑いで発射物の確認を急いでいる。県警によると、今のところ米軍側は「何かを撃ち込まれたという報告はない」としている。

 キャンプ座間には83年、93年、02年の3回、同様の“迫撃砲”が撃ち込まれる事件があり、いずれも国内左翼系過激派の犯行とみられている。

 座間署の捜査関係者は「02年の事件と場所も近いことから、日本の極左の犯行とみて非番の警察官も帰さずに弾の発見を急いでいる。ただ、前回とは違って犯行声明が出ていない」と話している。

 一方、米ABCテレビは「日本で初となるアル・カイーダの攻撃?」と報道した。報道によるとパキスタン情報筋の話として、アル・カイーダの構成員は99年ごろから日本国内に潜伏し、小さいながらも強固なネットワークを確立しており、今回の事件は日本で初となるテロ行動の可能性もあるとしている。

 報道は日本に潜伏する構成員のネットワークについて、アル・カイーダの首領、ウサマ・ビンラーディンの側近で、01年の同時多発テロにも深く関与したとして03年にパキスタンで米捜査当局に拘束されたハリド・シェイク・モハメド被告が直接、組織の構築を指示したとしている。

 モハメド被告は日本での作戦に強い関心を示したという。同筋は90年代後半に20人以上のパキスタン人が就学ビザで来日。アル・カイーダ細胞組織の「スリーパー」として息を潜め、インドネシアのテロ組織「ジャマ・イスラミヤ」とも関係が深いと話している。また、組織は02年の日韓サッカーW杯でスタジアム爆破を計画していたとも伝えている。

 イスラム系テロ組織に詳しい軍事ジャーナリストの恵谷治氏は「アル・カイーダが日本に潜伏しているのは間違いない。ただ、彼らが日本を攻撃するならば、世界的な話題となり、プロパガンダになるような方法を取る。だれにも迷惑にならないような方法は取らない。今回はアル・カイーダが国内過激派と連携した可能性もなくはないが、過激派の単独犯行の可能性が高い」と話している。

ZAKZAK 2007/02/13

http://www.zakzak.co.jp/top/2007_02/t2007021304.html