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2007年02月13日(火) 22時24分

建国記念の日 「教育」巡り意見様々朝日新聞

 =改正基本法や「日の丸・君が代」各地で集会開く=

 建国記念の日の11日、金沢市内では建国を祝う団体や、記念日に反対する団体がそれぞれ、集会を開いた。昨年末の教育基本法改正や、教育現場での「日の丸・君が代」の取り扱いなどについて、双方から対照的な意見が出された。

 同市広坂1丁目の石川郷友会館では「建国記念の日奉祝の会」には、元軍人らでつくる県郷友会の会員や国会議員、県議など100人が参加。同会の池村清孝会長は、「安部政権で、教育基本法改正や防衛庁の省昇格など、長年の悲願が実現した。昨今相次いだ家庭内での殺人、いじめや自殺などが、戦後教育のひずみだったことは明白だ」などとあいさつした。

 また、来賓の中村勲県議は教育現場での国旗・国歌について、「国旗に顔を向けない、国歌を歌わない教師が県内にもいる。これでは国造りにまいしんできない」と強調した。

 一方、同市香林坊1丁目の県教育会館では、市民団体が反対集会を開いた。

 「日の丸・君が代」の強制に反対する訴訟の原告団代表で、都立高教諭の永井栄俊さん(59)が講演。都教委が卒業式などで国旗掲揚や国歌斉唱の完全実施を通達、従わない教員を処分した実例を紹介し、「国は、教育現場に対する統制を強めている。強制して一色に染めようとすることは間違っている」と語った。

 また、金沢市の石川護国神社に00年に建立された「大東亜聖戦大碑」の撤去を求める会の鶴園裕・共同代表は、「神話に基づいて、建国記念の日を制定する国はほとんどない」と記念日を批判。改正教育基本法については、「改正前の基本法に支えられて勝訴した『日の丸・君が代』強制反対の訴訟も、控訴審では苦戦するかもしれないが、内心の自由を守る対応はこれからも続けたい」と話した。

http://mytown.asahi.com/ishikawa/news.php?k_id=18000000702130002