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2007年02月13日(火) 10時36分

再点火の危険性、99年2月に認識 リンナイ朝日新聞

 リンナイ製の開放式小型ガス湯沸かし器による一酸化炭素中毒事故が相次いだ問題で、事故原因とみられる不完全燃焼状態でも再び点火できる危険性を、99年2月に東京ガスが指摘していたことが分かった。この指摘を受けてリンナイは安全装置を改良し、同年12月に新型機を発売した。だが、同社も東京ガスも、旧型機の危険性について消費者に周知はしていなかった。

 事故は、不完全燃焼防止装置(安全装置)が働かなくなって起こったとみられる。この不作動は(1)不完全燃焼を感知して安全装置が働きガス供給が停止(2)再度点火ボタンを押すとガス供給が再開し、不完全燃焼状態のまま約20秒間燃える——という現象が引き金となった。この現象が何度も繰り返された結果、不完全燃焼で発生したすすが機器内部に次第にたまり、安全装置の部品の穴をふさいで、機能を完全に失わせたらしい。

 リンナイによると、同社は99年2月に東京ガスから、「安全装置が働いた場合に再点火できないよう改良するべきだ」と提案を受けたという。提案を受けてリンナイは、再点火防止機能の開発に着手。同年12月、コンピューター制御の同装置を装備した新型機器を発売した。

 だが、再点火を繰り返すことによる旧型機の危険性については、今回の問題発覚まで消費者に周知していなかった。

 リンナイの石川治彦総務部長は「複数の都市ガス会社の間で再点火防止機能が必要と認識が一致し、代表して東京ガスから提案をいただいたと聞いている。当社はそれまで再点火の危険性を認識していなかった」と話している。

http://www.asahi.com/national/update/0213/NGY200702130005.html