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2007年02月12日(月) 00時00分

同構造の後継機は対象外 事故無料点検、リンナイ対応 中日新聞

 ガス器具最大手「リンナイ」(名古屋市)製の開放式小型湯沸かし器による一酸化炭素(CO)中毒事故で、同社が実施している無料点検の対象に、事故を起こした機種と同じ仕組みで、デザイン変更しただけの機種が含まれていないことが11日、分かった。リンナイは危険性が低いことなどを対象に含めない理由としているが、事故につながる可能性は捨てきれず、ちぐはぐな対応となっている。

 この機種は「RUS−51DT」。1994年から96年まで製造された。点検対象となっている「RUS−51BT」の後継機種で、機器の構造は同じ。

 このため、不完全燃焼防止装置の作動による燃焼停止と再点火の操作を数百回繰り返すと、防止装置が作動しなくなり、CO中毒事故を起こす可能性がある。

 「51BT」と「51DT」は、事故5件のうち4件の事故を起こした「RUS−5RX」に、20分間で燃焼を強制的に止めるタイマーを付けたタイプ。センサーがすすで覆われ不完全燃焼防止装置が機能しない場合、再点火が可能で、少なくとも20分間はCOが発生し続ける可能性がある。

 リンナイは「51BT」による鹿児島県内での事故が、中古品で取り付け方にも問題があったとしており、「51BT」と「51DT」は、4件の事故につながった「5RX」より「危険性は相当に低い」と説明している。

 同社は、「経済産業省から現在、2機種に関する調査を指示されており、対応を急いでいる。しかし、2機種の技術的な検討を進めた後、51DTも検討し、無料点検の対象に含める可能性はある」(総務課)としている。


http://www.chunichi.co.jp/00/sya/20070212/mng_____sya_____000.shtml