記事登録
2007年02月12日(月) 00時00分

アルミ缶のふた 100万個車いすに交換朝日新聞

 河内長野市上田町の市立三日市小学校の児童らが、アルミ缶のふたについた「リングプル」100万個余りと車いすを交換し、13日に市内の知的障害者通所授産施設「あおぞら作業所」に贈る。05年に地元の福祉施設「長野敬老院」に寄贈して以来2台目で、地域住民らも収集活動に参加している。

 同校によると、02年6月、児童がインターネットで「リングプルをたくさん集めたら、車いすと交換してもらえる団体がある」ことを調べ、学級単位で集めるようになったのがきっかけ。

 自分が飲んだジュース缶、お父さんやお母さんらが晩酌で飲むビール缶などから切り取った。さらに児童会を中心とした協力の呼びかけに応え、児童の家族などが勤め先の会社で集めたり、地元住民がマンションの駐車場に回収箱を置いたり、うわさを聞きつけた校区外の市民が同校に送ったり、支援の輪が広がっている。

 リングプル1個の重さはわずか0・5グラム。だが、今回集まったのは05年からの2年間で、660キロにのぼる。このうち510キロを1月、北海道江別市・野幌商店街の若手経営者でつくる「リングプル再生ネットワーク」へ送り、車いすと交換した。この団体は、リングプルを金属買い取り業者に売ることで、車いすの購入資金にあてる運動をしている。

 贈呈式は13日朝、同校の朝礼である。児童会役員で6年の原田麻美さん(12)は「車いすを使ってくれる人に喜んでもらえたらうれしい。私たちが卒業した後もこの活動を続けてほしい」。中谷和生校長は「地域の協力もあり、この活動を通じて子どもの優しさが育っているのを感じている」と話す。

http://mytown.asahi.com/osaka/news.php?k_id=28000000702130004