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2007年02月11日(日) 10時01分

航空機内に“迷惑客”増加日刊ゲンダイ

「最近、盗撮客が急増しているんですよ!」
 こう憤るのは、国内大手エアラインのスッチーだ。
 国土交通省のまとめによると、携帯電話使用やトイレ内の喫煙、スッチーへのセクハラなど航空機内での禁止行為で、機長が航空法に基づく「禁止命令書」を出したケースが昨年24件もあったという。注意されてもやめないトンデモナイ客もいて、警察が出動したり、機内から降ろされたり。国交省は罰則強化を検討するという。
 しかし、安全を脅かす行為も困るが、スッチーたちが「本当に許せない!」と怒り心頭なのが、冒頭の“盗撮客”だ。
「携帯電話で撮影しようとする人には、『機内では電源をお切り下さい』と注意できる。でも、困るのは小型のデジカメ。極薄極小の高機能デジカメを隠して、スカートの中を狙うんです」(前出のスッチー)
 お尻を触るなどの行為と違って、盗撮は現場を押さえにくい。
「盗撮に気付いて声をかけても、『何も撮ってないよ』と言いながら、サッとデータを消されてしまう。逆に『お客をなんだと思っているんだ』とクレームを言われ、悔しい思いをしたこともあります」(前出のスッチー)
 抜本的な対策はなかなか取れないため、スッチーたちはさまざまな自己防衛をしているんだそう。
「怪しい客がいたら、後ろ姿を見せず、正面向きで対応します。それと、『声かけ運動』。世間話などをして気をそらせ、シャッターチャンスを与えないよう努める。たとえ盗撮を注意して否定されても、再び盗撮をしにくくさせる抑止効果はあると思いますから」(別のスッチー)
 盗撮客は、いかにもといった風貌ではない。東京—大阪といったほとんどがスーツ姿のビジネス客ばかりの便にもいるとか。
 甲子園で女子高生を盗撮して捕まった男がいたけど、航空機内だって同じこと。盗撮客急増について、エアラインは監督官庁にも報告しているという。「空の上は無法地帯」じゃ、スッチーがかわいそうだ。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20070211-00000016-gen-ent