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2007年02月11日(日) 10時00分

シーズン到来「引っ越し」裏ワザ日刊ゲンダイ

 今月から4月にかけて引っ越しシーズンがピークを迎える。慌ただしいのは転勤族ばかりではない。子供の進級時期に合わせて新居に移るサラリーマン、結婚して転居するカップル、家から独立して一人暮らしを始める20、30代などさまざまだ。今回は上手な引っ越し術と、賃貸住宅の敷金回収法を探った。

●日程が未定でも“早割”はきく
 最近、引っ越しにはパソコンが欠かせない。ネット上で同業他社に料金の一括見積もりをさせて比較ができるため、人気も高い。
「引っ越し料金を安く上げるには、まず“早割”(早期申し込み割引)を利用すること。引っ越し日が決まらないと見積もりできないと思っている人が多いんですが、そんなことはない。『3月の2週目で車だけ押さえて』などのパターンでOK。一日でも早く申し込んで割引してもらい、確定日をあとで報告する。この方がトクですよ」(引っ越しアドバイザー・志澤積氏)
 3月はもともと高料金設定。しかも、小学校の終業式を境にドーンと跳ね上がる。安さだけを求めるなら近所の小さな運送屋と直接交渉する手もある。引っ越し代が会社負担じゃない人は考えどころだ。

●サービス品より営業マンに目を向けろ
 見積もりしただけでお米がもらえたり、契約すると冷温庫がもらえるなど、引っ越し業者の間でプレゼント作戦が大はやり。向こう3カ月間、タンスの配置換えを無料でやりますとか、近所のあいさつ回りを代行する——など主婦が喜びそうなサービスを実施する会社もある。
「ただ、大事なのはプレゼントより作業の質です。家族で転勤するときなどにいい業者を選ぶには、見積もりに来る営業マンで選ぶのが無難です。営業マンはアルバイトも多く、若くて返事に不確定要素が多いような業者はパス。こちらの質問にテキパキ答えられて年齢的にも落ち着いた人が来る業者を選んで下さい」(志澤積氏=前出)

●部屋をキレイにすれば敷金は80%戻る
 賃貸アパート・マンションの退去時、大家や管理会社と敷金返還でモメるトラブルが激増中だ。管理会社から原状回復の名目で多額の費用を請求され、借り主サイドが納得できないというケースだ。体面を気にして泣く泣く支払ってしまうサラリーマンもいるが、泣き寝入りすることはない。
「壁のクロス張り替え、畳の交換、さらには高額な室内クリーニング費用を請求されるパターンが増えています。驚くことに、敷金が一円も戻ってこない請求額になることも。実際、法外な請求も多く、退出時は室内のクリーニングさえキッチリやっておけば、敷金の80%くらいは戻ってくるんですよ」(NPO「日本住宅性能検査協会」の大谷昭二理事長)
 同協会は敷金トラブル解決のため、メールでの相談&アドバイスのほか、専門家が実際に退去時に立ち会いをして敷金を取り戻す活動をしている。こちらは有料で、料金は2万円前後(消費税別、現地までの交通費は実費)かかるが、HPのアクセス件数は3月ともなると毎日200件を超える人気ぶり。敷金を取り戻したいときの心強い味方だ。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20070211-00000008-gen-ent