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2007年02月11日(日) 00時00分

備蓄倉庫・災害用エレベーター 高層建築物に義務化 東京新聞

 大地震などに備え中央区は新年度、高層マンションやビルの施工主に備蓄倉庫や災害時用エレベーターの設置を義務づける。市街地開発事業指導要綱を改正するもので、区によると、高層建築物の防災設備設置を要綱で義務化した例は他にないという。都心回帰現象でビル建設ラッシュの同区。新築をもくろむ業者は、建築計画の見直しを迫られそうだ。

 対象とするのは、新築で、高さ約二十メートル(六、七階建て)以上、敷地面積百平方メートル以上のマンションやビル。同区内では昨年度、建築確認申請を計二百三件受け付けたが、約七割にあたる百四十一件が六階建て以上の建築物だった。

 要綱の改正案では、大地震などの災害が発生してから三日間、住民らが高層の建物内だけで食料や水分補給、排せつ処理をできることを想定。地震の揺れに反応して、建物内の配水管から飲料水が漏れないようにする止水弁の設置などを義務づける。

 同区ではさらに、マンションの管理組合向けに大災害への備えや対応を紹介するビデオとDVDを作製する予定で、住民にも防災意識を高めてもらいたいとしている。 (越守丈太郎)


http://www.tokyo-np.co.jp/00/tko/20070211/lcl_____tko_____003.shtml