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2007年02月11日(日) 00時00分

『落札率95%は不適切』 東京新聞

 県の包括外部監査人(湯佐富治公認会計士)が、清掃や電気設備の保守など県立病院内の管理業務の入札について、「95%以上の落札率や不適切な入札日の設定、同じ業者が継続して受注している状況を放置していることは、著しく不適切」と指摘した報告書を、松沢成文知事らに提出した。

 本年度のテーマは、病院事業の財務。二〇〇六年四月から指定管理者制度を導入した汐見台病院を除いた県立六病院を監査対象とした。

 〇六年度分の院内管理業務の入札で、落札率が95%を超えたのは、足柄上病院(松田町)99・5%、こども医療センター(横浜市)99・6%、せりがや病院(同)98・4%。三病院とも指名競争入札で、〇二年度分から同じ業者が受注していた。

 入札日は、新年度予算が成立した後に設定することが慣習となっており、三月下旬に実施していた。報告書では「業者は人員確保などに相当の準備が必要で、短期間で受託業務の準備が行えるか疑問」と指摘。結果的に入札参加業者が限定され、公平性を欠いているとした。

 〇六年度分の入札では、がんセンター(横浜市旭区)だけが二月二十八日に早めて入札を行った。この結果、受注業者が前年度から変わり、落札率は98・8%から77・0%まで下がった。

 県立病院課は「談合はないと信じるしかない。〇七年度分の入札については、すべての県立病院で入札日を二月下旬から三月上旬に早めるよう指導する」と話した。 (西尾玄司)


http://www.tokyo-np.co.jp/00/kgw/20070211/lcl_____kgw_____001.shtml