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2007年02月11日(日) 23時46分

大阪ガス、同種の事故3件未公表 ストーブCO中毒朝日新聞

 神戸市東灘区で起きた一酸化炭素中毒による死亡事故を受け、大阪ガスは11日夜に大阪市中央区の本社で記者会見。今回の事故と同種の、「金網式」ガスストーブによる事故が、神戸市内で他に3件起きていたのに、事実を公表してこなかったことを明らかにした。同社は現時点で把握している利用者に注意を促し、再発防止を急ぐ方針だ。

ガスストーブの利用に関する注意喚起を促す紙を手に会見する橋永雅夫・リビング技術部長(奥)=11日午後6時17分、大阪市中央区の大阪ガス本社で

 金網式ストーブは87年で製造をほぼ終了しており、大半の製品は安全装置がないとみられる。金網式による一酸化炭素中毒の事故は、96年2月、97年1月、01年2月に発生。4人が中毒になり、うち2人が死亡した。96年2月に男性1人が死亡した際には全国紙などに社告を掲載したが、換気の必要性や点検を呼びかけただけで、事故には触れず、その後の2件も発表しなかった。

 同社は「監督官庁には報告しており、ガス事業法に基づく3年に1度のガス設備調査で、都市ガスを使っている各家庭を訪れる際に、注意を呼びかければ十分だと思った」と釈明した。

http://www.asahi.com/national/update/0211/OSK200702110036.html