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2007年02月10日(土) 00時00分

薬害肝炎訴訟参加を 17日に説明会朝日新聞

 薬害C型肝炎東京訴訟に、実名で原告に加わっている千葉市の久野郁子さん(48)らが9日、県庁で会見を開き、肝炎被害に苦しむ人たちに原告団に加わるよう呼び掛けた。原告団は損害賠償を求めて国や製薬会社を相手取り、東京地裁で係争中。一審判決は3月23日の予定。これに先立ち、今月17日に患者やその遺族を対象にした訴訟説明会を船橋市内で開く。

 C型肝炎の患者は全国に約200万人いるとされるが、原告団は全国で160人。うち県内は久野さんら5人。久野さんはこの日の会見で「被害者は何万人といるはずだ。(名乗り出なくても)苦しんでいる人がたくさんいる」と訴えた。

 久野さんは88年の長男出産時に血液製剤フィブリノゲンを投与され、C型肝炎に感染。実名を公表している原告16人のうちの1人だ。

 C型肝炎訴訟をめぐっては、06年、福岡地裁と大阪地裁の判決では、国と製薬会社の責任を一部認め、賠償を命じた。国・製薬会社側と原告側の双方がこの判決を不服とし、高裁で係争中。県内の原告が参加している損害賠償訴訟は3月23日、東京地裁で言い渡される。

 久野さんら原告団が船橋市内で訴訟説明会を開くのは、原告団の輪を広げるため。原告側の弁護団事務局長を務める福地直樹弁護士は「多くの人が苦しんでいることを製薬会社や国、社会に訴える必要がある」と話した。
 訴訟説明会は17日午後1時半から午後3時まで船橋商工会議所で。事前申し込みは不要。無料。説明会の後には、原告らを支援する「支える会・千葉」の設立会もある。同会には誰でも参加出来る。

http://mytown.asahi.com/chiba/news.php?k_id=12000000702100001