記事登録
2007年02月10日(土) 23時26分

都知事交際費 会食1人5万5000円も読売新聞

共産都議団調査 接待など7年で1615万円

 石原知事らの交際費をめぐる住民訴訟で東京地裁から一部の支出が違法とされた問題に絡み、共産党都議団は9日、知事らが2000年4月〜昨年12月の7年間に計1615万円を接待などの飲食代に充てていたとする調査結果を発表した。老舗料亭などの会合で支出額が1人あたり5万円を超えたこともあり、同都議団は「知事や側近による都政私物化で、税金の無駄遣い」と批判を強めている。

 同都議団は、情報公開請求で開示された交際費を分析した。それによると、石原知事や特別秘書の出席した会合で、庁外の料亭やレストランが使われたのは計100回。参加人数が明記されている支出の中で、1人あたりの単価が2万円を超える会食は24回あった。

 最高は昨年3月に港区赤坂のすっぽん料理店で開かれた会食。知事や元運輸省幹部ら4人が出席し、1人約5万5000円、計22万円が支出された。また05年12月に渋谷区の高級レストランで開かれた会合では、1本3万9000円のワインが注文された。

 葛飾区内の市民団体のメンバーらが住民監査請求したのは03年12月までに支出された交際費が対象で、石原知事らが監査請求以降も高額な接待を続けていた実態が見て取れる。

 石原知事は2月分の交際費支出から、都のホームページ(HP)上に金額や相手の氏名を公表するよう手続きを改めた。都知事本局は「これまでも必要な会合に、適正な支出をしてきたが、誤解を招かないよう透明性を高めていく」としている。

 交際費をめぐる住民訴訟では、東京地裁は先月30日、2件分計約40万円の支出について「社会通念を逸脱する」と認定し、知事と特別秘書に返還を命じている。原告と被告の双方が9日、東京高裁に控訴した。

http://www.yomiuri.co.jp/e-japan/tokyo23/news001.htm