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2007年02月10日(土) 03時06分

カーレースに酒税2000万円、エタノール燃料使用で読売新聞

 米国を中心に行う自動車レース、インディカーシリーズの第3戦が4月19〜21日に栃木県のツインリンクもてぎで開催されるが、今季から導入されるエタノール燃料に関し、「酒税法」の適用を受けることが分かり、関係者は頭を抱えている。

 関係機関に適用除外を訴えているが、このままでは約2000万円の酒税がかかる可能性が高い。

 インディ500を含むインディカーシリーズは、従来は火災の際に水消火が出来るメタノールを燃料にしてきた。今季からは、環境問題に配慮し、植物が原料で再生可能なエタノールに切り替えた。

 米国内のレースで使われる燃料はエタノール98%に2%のガソリンを混入させ、「飲料として使用できない状態」にすることで、酒税の対象外としている。日本でも同様の燃料を使用する計画だ。しかし、日本では「90%以上のエタノールを含むものは、基本的に酒税の課税対象となる」(関東経済産業局産業部アルコール課)。仮に10%以上別成分を入れると、「エンジンが正常作動しない」ため、これは実現困難という。

 エタノールの卸売価格は1リットル約230円だが、100%近いエタノールにかかる酒税は1リットル当たり約1000円。大会でマシン20台が使用するエタノールは約2万リットル。酒税負担は約2000万円となる。ツインリンクは「エタノールは将来の自動車燃料としても注目度が急速に高まっている」と再検討を求めている。

http://www.yomiuri.co.jp/sports/etc/news/20070210i501.htm