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2007年02月09日(金) 00時00分

メイリオ(めいりお/Meiryo)読売新聞


絵と文・唐沢なをき

 メイリオとは、ウィンドウズビスタに付いている新しい日本語のフォントです。縦横の線の太さが一定の、文字にヒゲ飾りなどが付かないサンセリフ(角ゴシック)という種類の書体です。それまでのウィンドウズの標準フォントと言えばMSゴシックでしたが、ビスタからはメイリオが採用されることになったのです。ビスタではアイコンの名前やタイトルバーに表示される文字は、すべて標準でメイリオです。

 名称のメイリオというのは「明瞭」が語源で、アルファベットでは「Meiryo」と書きます。英語圏の人が発音するとメイリオと聞こえるので、この名前になったとか。明瞭というだけあって、メイリオを使った画面はとても読みやすくなっています。ウィンドウズXPにも搭載されていたClearTypeという、フォントをなめらかに表示する機能に対応しているので、小さい文字も鮮明で見やすいのです。

 ビスタの発売前後、既存のウィンドウズのバージョンとビスタとでは、同じ漢字をタイプしても違う文字が表示されると話題になりました。これはメイリオのせいというわけではなく、ビスタでは最新のJIS規格を採用したためです。たとえば「葛」や「辻」「飴」などがそれにあたりますが、それまでパソコンではこれらの文字に略字を使っていたのです。しかし、2004年に規格が変わり、略字ではなく本来の字を使うことになりました。それで、旧来の規格のウィンドウズとビスタとで違う文字が表示されるようになってしまったというわけです。ワンワン。

http://www.yomiuri.co.jp/net/column/yougo/20070209nt05.htm