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2007年02月09日(金) 00時00分

町田市長パーティー事件 市長、電話での勧誘者も推薦 東京新聞

 石阪丈一・町田市長の政治資金パーティー事件で、横浜市側からの求めに応じて石阪市長が、電話でパーティー参加者を勧誘する職員を推薦していたことが八日、「石阪市長の政治資金パーティー疑惑を究明する会」(端山好和会長)の調査で明らかになった。 (近藤晶)

 石阪市長はこれまで、市議会や会見などで自身の「消極的関与」を強調、こうした事実を公表していなかった。同会は同日、「積極的な関与を裏付けるもの」などとして、同市長に対して事実関係や公表しなかった理由などを明らかにするよう求める公開質問状を提出した。

 石阪市長を神奈川県警に告発した告発人らでつくる同会は、同市長や元秘書の長女、横浜市元市長室長らの供述調書を独自に入手し、調査を進めてきた。

 供述調書などによると、パーティー開催十一日前の昨年十一月十八日、元室長は参加者の集まりが芳しくなかったことから“電話作戦”を提案。同市長がかつて在籍していた部署で「キーパーソンになりそうな人」の名前をあげるよう同市長側にメールで送信した。長女は、当時、入院中だった市長に事情を説明。市長から六人を推薦してもらい、元室長にメールで連絡していた。

 石阪市長は供述調書で、「パーティーの関係について、電話勧誘をするキーパーソンの推薦をしていたこと以外は何もしていないという趣旨の内容の弁明書を警察に提出していました」と事実関係を認めている。

 また、石阪市長が、パーティー会場の下見に関する自身の手帳の記述を改ざんして県警に提出したことについて、同市長は記者会見で、改ざん前の記述は「長女の予定だった」と釈明していたが、供述調書では「(下見のため会場のホテルに)長女と一緒に行く予定だった」と、自身の関与を認めていたことも分かった。

 こうした事実を踏まえ、同会は公開質問状で、(1)手帳改ざんでの虚偽説明の理由(2)市長と長女の供述調書の食い違いに至った経緯(3)電話勧誘者を推薦していたことを公表しなかった理由−の三点を一週間以内に回答するよう求めている。

 同会は「市民への説明では消極的関与を強調しているが、供述調書で積極的な関与が裏付けられた。石阪市長は説明責任を果たしておらず、今後も追及していく」としている。


http://www.tokyo-np.co.jp/00/tko/20070209/lcl_____tko_____003.shtml