岐阜前知事らの退職金「適法」県、返還訴訟争う姿勢（中日新聞）

2007年02月09日(金) 00時00分

　岐阜県の三役の退職金支出に関する条例は金額や方法の明記がなく違法として、住民らが古田肇知事を相手に、過去２０年間に支払われた退職金約３億２０００万円の全額返還を梶原拓前知事ら歴代三役に請求するよう求めた訴訟の第１回口頭弁論が８日、岐阜地裁（筏津順子裁判長）であった。

　被告側は請求の棄却を求める答弁書を出し、争う姿勢を示した。

　訴えているのは、市民グループ「くらし・しぜん・いのち県民ネットワーク」の寺町知正代表ら１４人。

　被告側は「退職金は条例だけでなく、額の算出方法などを定めた運用方針を含む制度全体に従って支出しており、違法ではない」と主張した。

　条例は昨年１２月に改正され、運用方針にあった支出額の算出方法などが盛り込まれた。

　原告側は訴えの中で、県庁の裏金問題に絡み、梶原前知事について「在任中に裏金づくりを容認した道義的、政治的、社会的責任として退職金全額を返還するべきだ」とも主張している。

岐阜前知事らの退職金「適法」 県、返還訴訟争う姿勢 （中日新聞）