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2007年02月09日(金) 08時54分

「あるある」捏造、孫請け会社に原因…関テレ報告書読売新聞

 フジテレビ系の情報番組「発掘!あるある大事典2」の捏造(ねつぞう)問題で、番組を制作した関西テレビが総務省に提出した報告書の全容が8日、明らかになった。

 1月7日に放送された「納豆のダイエット効果」について捏造を認めた上で、直接の原因は番組の制作を孫請けした制作会社「アジト」が裏付けを十分とらずに番組制作を続けたことにあった、としている。

 関西テレビなどの番組のチェックも形式的にとどまっていたが、同社は「技術的な虚偽を見抜くのは極めて難しい」「年末年始の番組制作で、チェック態勢が手薄になっていた」などとしている。

 ほかに捏造の疑いが指摘されている「味噌(みそ)汁」「レタス」など8本については、うち7本で「必ずしも不適切とはいえない」などとしている。

 報告書はA4判96ページで、15章にわたっている。「納豆ダイエット」の制作は、関西テレビから日本テレワークに下請けに出され、さらに、アジトに孫請けに出された。

 報告書によると、関西テレビなども交えた企画会議が数回開かれたが、議論の中心は納豆のどの成分を紹介するかが中心だった。途中で取り上げようとした成分のダイエット効果が十分確認できないことが分かり、その後も米国の学者から発言を拒否され、通訳も正確に翻訳できないなどの問題があったが、納豆を取り上げる方針は変えなかった。

 関西テレビと日本テレワークは担当者が収録された番組をチェックしたが、放送基準に合致するかどうかなどしか見なかった。関西テレビの担当者は番組の出来をほめ、海外の賞に出すことを提案したため、アジトの担当者は同社の社長に捏造を告白したが、社長は「何とかしないとまずいよね」と言うだけで何もしなかった。

http://www.yomiuri.co.jp/entertainment/news/20070209i103.htm