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2007年02月09日(金) 11時23分

架空金融商品売り現金詐欺容疑朝日新聞

元生保外交員を逮捕
被害額 延べ数億円か

 生命保険会社の元外交員が架空の金融商品を売りつけ現金をだまし取ったとして、県警捜査2課と南砺、砺波の両署は8日、南砺市林道、無職池田正枝容疑者(49)を詐欺容疑で逮捕した。県警によると、約10年前から架空の商品を売っていたといい、県西部を中心に数十人が被害にあい、被害額は延べ数億円に上るとみられるという。余罪の裏付けを進める方針。

 調べでは、池田容疑者は昨年11月中旬、南砺市の会社員女性(32)に電話をかけ「高利の貯蓄型保険がある」などとうそをつき、女性の勤務先で加入料名目の現金40万円をだまし取った疑い。

 県警によると、池田容疑者が知人や元顧客に持ちかけた架空の保険商品は、年金型や貯蓄型など様々で利率も人によって違っていたという。渡していた偽の保険証書も、証紙がないものやコピーして金額や名前を変えていたものがあり、書類がないものもあった。一部は返金していたという。調べに対し、池田容疑者は「借金があり生活費にあてていた」と話しているという。

 保険会社によると、池田容疑者は05年5月、架空の年金商品を販売し顧客から10万円をだまし取っていたとして懲戒解雇されたが、その後も外交員と偽って元顧客を回っていたとみられる。昨年11月に同容疑者の元顧客2人から同社に相談があり問題が発覚。同社は昨年末、池田容疑者が契約を担当した元顧客らに注意を呼びかける文書を配布していた。同社は「警察の捜査で全容が解明されるのを待つしかない。捜査には全面的に協力しています」とコメントしている。

 県消費生活センターには、今年に入って2月8日までに、この件についての相談が計5件寄せられているという。

http://mytown.asahi.com/toyama/news.php?k_id=17000000702090003