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2007年02月08日(木) 00時00分

全国から激励の95万円 「還付詐欺」500万円被害の本紙報道で 中日新聞

 本紙が今月4日付の朝刊社会面で報じた「『還付詐欺』500万円被害 障害児の未来一瞬で」の記事が、大きな反響を呼んでいる。中日新聞社には、自殺を図った女性とその家族への支援金が続々届き、卑劣な犯行で落ち込む女性らを激励するメールも相次いでいる。

 記事は、名古屋市中村区の女性が、医療費還付金の返還名目の詐欺被害に遭い、障害がある長男の将来にと、長年ためてきた約500万円をだまし取られた、との内容。

 4日朝から「家族を何とか支援したい」との問い合わせが多数あり、中日新聞社会事業団が支援金の受け付けを始めた。7日現在で23件、計約95万円が寄せられている。

 現金書留の封筒には手紙も同封され、名古屋市瑞穂区の女性は「これに負けず、早く元気に」と励まし、障害児を家族に持つ女性は「つらかったでしょう。希望を捨てないで」とつづった。同市緑区の女性は「善良な人たちをだます手口は、やり切れなく腹立たしい」と憤った。

 メールも計20通寄せられ「新聞を読んで涙が出た。力になりたい」…。こうした温かい便りは、東京新聞(中日新聞東京本社)やインターネットで記事を読んだ関東地方の人からも届いている。

 女性の夫は「皆さんのお言葉や支援は大変うれしい。頂いたお金は息子のために使いたい。励ましの声に感謝し、私たち家族も一生懸命生きていきたい」と話している。

 中日新聞社は、社会事業団を通じて、後日、家族に支援金を手渡す。問い合わせは同事業団=電052(221)0580=へ。


http://www.chunichi.co.jp/00/sya/20070208/mng_____sya_____003.shtml