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2007年02月08日(木) 00時00分

米軍、地域担当として「アフリカ軍」を新設朝日新聞

 ゲーツ米国防長官は6日、米軍で世界を担当地域ごとに統括する統合軍の区割りとして、新たに「アフリカ軍」を創設する方針を発表した。米軍が地域ごとの統合軍を新設するのは、02年10月に設置された米本土防衛などを担う「北方軍」以来。地域統合軍は五つから六つへと再編される。

 上院軍事委員会の公聴会で明らかにした。

 アフリカ大陸の大半はこれまで欧州軍の担当地域だった。ただし、エジプトやスーダン、「アフリカの角」と呼ばれる大陸東岸一帯は中央軍が、マダガスカルやアフリカ沖のインド洋地域は太平洋軍がそれぞれ担当し、アフリカ担当が分断される形となっていた。

 ゲーツ長官は、これまでの区割りは「冷戦を引きずる時代遅れの取り決めだ」と指摘し、アフリカ大陸全体を見渡すことで「より効果的で統合された取り組みが可能になる」と述べた。

 再編の最大の狙いは、対テロ戦争の飛び火を防ぐことにあるとみられる。ただ、AP通信によると、複数の政府高官は、中国がアフリカで影響力を強めていることもこの地域の戦略的な重要性を高めていると指摘している。分担範囲の詳細や司令部をどこに置くかは決まっていないが、08年9月までに新司令部を発足させる方向だという。

 今回の新設で、米軍の統合軍区分けは、(1)北方軍(カナダ、米本土とメキシコ)(2)南方軍(中南米)(3)太平洋軍(4)欧州軍(5)中央軍(中東)(6)アフリカ軍、となる。

http://mytown.asahi.com/usa/news.php?k_id=49000000702080009