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2007年02月07日(水) 22時49分

少ないボルト締め方不十分読売新聞

風車倒壊中間報告 手抜き作業認める

 東通村で1月、風力発電機1基が倒壊した事故で、事業者を統括するグループ会社「ユーラスエナジーホールディングス」(本社・東京都港区)の永田哲朗社長は6日、県庁で記者会見した。作業員のマニュアル違反があったことも明らかにした上で、永田社長は「地元のみなさまに非常にご心配とご迷惑をかけた。申し訳ない」と述べ、事故後初めて公の場で謝罪した。

 記者会見で永田社長は、「これまで青森県には特にご理解をいただいて、開発を進めさせていただいた」と述べ、地元からの信頼を裏切ったことについてわびた。

 今回の調査では、発電機の羽根に取り付けた鉄製部品が脱落し、羽根の向きを制御する油圧機を損傷させていたことがわかったが、同社は鉄製部品が脱落した原因として、〈1〉ボルト2本で固定すべき部位に1本しか使わなかった〈2〉ボルトを大型レンチできつくしめつける必要があるのに、それをしなかった——などのマニュアル違反があったと説明した。この点について、永田社長は「安全運転を意識してきたつもりだが、万全ではなかった。反省し、安全運転に努めたい」と述べた。

 同社は6日、経済産業省原子力安全・保安院に対し、「原因究明が間に合わない」として中間報告書を提出。県にも同じ内容を報告した。今後は、判明した問題点と倒壊事故との因果関係などを詳しく調べた上で、最終報告書と再発防止策を月内にまとめる。

http://www.yomiuri.co.jp/e-japan/aomori/news001.htm