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2007年02月07日(水) 20時45分

カナダ産ブルーベリー、冷凍製品に散弾?1粒混入読売新聞

 食品会社「ニチロ」が製造した冷凍食品「ブルーベリー」を食べた東京都内の女性から、中に金属粒1個が混入していたという苦情が同社にあり、クレー射撃用の散弾の可能性が高いことが分かった。

 同社広報室によると、苦情を受けたのは昨年12月。女性はブルーベリーを口に入れて異状に気付き、はき出したところ金属粒(直径約2・5ミリ、重さ0・08グラム)が混入していた。同社に郵送された金属粒を調べたところ、鉛とアンチモンの合金で、散弾の可能性が高いという結果が出た。

 ブルーベリーは、カナダ西部のブリティッシュコロンビア州の農場で栽培・収穫され、冷凍されたものが、日本国内の工場で袋詰めされている。同社によると、カナダの農場では散弾の使用が禁止されているが、現地の人が鳥を追い払うために使うこともあり、流れ弾が混入した可能性が高いという。

 ブルーベリーは月に約32万袋が出荷されているが、同社は製品を回収していなかった。また、この問題が7日に一部マスコミで報じられたことを受け、ホームページなどで事実関係を公表するまで、金属粒混入を明らかにしていなかった。

 それらの理由として同社では、<1>女性に健康被害がなかった<2>2003年4月の発売以来、同様の苦情は一件もなく、今回は極めてまれなケースと考えられる<3>保健所には既に報告している——などを挙げている。

 一方、同社は、国内の工場での確認手段を金属探知器からエックス線に切り替え、チェック機能を強化した。また、現地のブルーベリー協会に対し、農場での散弾銃使用をやめるよう要請したという。

http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20070207i415.htm