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2007年02月07日(水) 17時39分

「踏み字」で県警が被害者に聞き取り調査朝日新聞

 03年県議選をめぐる公選法違反事件の捜査で、志布志市志布志町、ホテル経営川畑幸夫さん(61)が、県警の警部補(44)から親族の名前などが書かれた紙を踏まされる「踏み字」行為を強要された問題で、県警監察課の幹部ら2人が6日、川畑さんの自宅を訪れ、警部補の取り調べの様子などについて聞き取り調査した。同時に、警部補に対する感情も聴取した。「踏み字」問題に絡んで、県警が川畑さんを訪れるのは、初めて。
 川畑さんが精神的苦痛を訴えた国賠訴訟では1月18日に鹿児島地裁が県に慰謝料など60万円の支払いを命じ、県の控訴断念で判決が確定。川畑さんは警部補を特別公務員暴行陵虐容疑で鹿児島地検に刑事告訴している。
 県警によると、この日の調査は事実関係を把握するためで、(1)警部補の取り調べの実態(2)警部補に対する感情——などについて約1時間にわたって話を聞いた。
 川畑さんは、約10回にわたって字を踏まされたことや、警部補の「1回だけ足を乗せた」という法廷での証言が虚偽であることなどを説明。「警部補から謝罪がなく、ウソの証言をしたことが、刑事告訴につながった」と話したという。
 警部補については「心の傷を受けた。厳正に処分してほしい。事件を指揮した当時の志布志署長と捜査2課の警部も処分を」などと求めた。
 県警監察課は「今後、適切に対応する」とだけコメントした。

http://mytown.asahi.com/kagoshima/news.php?k_id=47000000702070003