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2007年02月07日(水) 00時00分

低設置の電線1万7400本 市調査朝日新聞

  横浜市旭区の市道で昨年11月、基準より低い電線と高さ制限を超えたトラックが接触し、転倒した街路灯の下敷きになった1歳の女児が死亡した事故を受けた横浜市の調査で、基準より低く設置された電線が、市内に約1万7400本あることが6日、明らかになった。

(木村悦子)

  調査のきっかけとなった事故では、重機を載せたトラックが道路交通法の高さ制限3・8メートルを超える4・25メートルで走行。電線は市の基準4・5メートルより低い4・2メートルに設置されていた。重機は電線に接触し、女児と父親が倒れた街路灯の下敷きになり、女児は死亡、父親もけがをした。

  事故を受け、市は約102万2千本の電線を対象に、電線の高さを調査。その結果、基準を下回る電線は、東京電力の所有分で約8700本、NTT東日本の所有分で約5400本、ほかの事業者9社の所有分で約900本見つかった。最も低い電線では、1・9メートルだった。電線の多くは、電話線や電力線、有線放送やケーブルテレビ用という。しかし、基準未満の電線全体の14%にあたる約2400本の所有者は、今回特定できなかった。

  そのため市は今後、事業者を交えて詳しい調査を行い、所有者の特定を進める。今月中に終了させる予定だが、なお所有者が不明な電線は、市が撤去などに当たる。

  市は、基準より低い電線を設置した業者に対して来月末までに、是正するよう指導しており、すでに約800本は、是正されたという(1月末現在)。

  また当面は、通行量が多い道路では基準より低い電線がある電柱や街路灯に看板を設置して、注意を促すという。

http://mytown.asahi.com/kanagawa/news.php?k_id=15000000702070005