北朝鮮の核問題をめぐる6者協議の米首席代表を務めるヒル国務次官補は6日、都内の米大使館で朝日新聞などと会見し、8日から始まる次回の6者協議で合意を目指す北朝鮮の核放棄へ向けた初期段階の措置について「数週間以内の履行が必要」との認識を示した。また、核問題、米朝関係、日朝関係などの作業部会を設置し、6者協議と並行して開催したいとの意向を示した。
初期段階の措置については、寧辺(ヨンビョン)の原子炉の稼働停止などを要求している。見返りとなるエネルギー支援なども焦点となる。ヒル氏は、次回協議での合意事項として北朝鮮側に求める、核放棄への取り組みを約束した05年9月の共同声明の履行について「何かが現場で実施されることが必要だ。(次回協議から)数週間以内など妥当な時期に行われなければならない」と語り、「約束」だけでなく「履行」に移す必要性を強調した。
ヒル氏は次回協議で焦点になるのは共同声明の一部だとしたうえで、その他の部分についても「履行期限の枠を設けたい」と語った。
中期的な展望として「協議がうまくいけば、6者協議の間に、作業部会を開催し、(中国以外の)各国が議長を務めるようになるのではないか」との見通しを示した。次回協議の日程については3〜4日間が妥当と述べた。