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2007年02月06日(火) 00時00分

写真を地図上に残す読売新聞


GPS装置(右下)を使えば、デジカメ写真と地図を組み合わせて楽しむことができる

 旅行の思い出に、写真は欠かせない。デジタルカメラでいっぱい写真を撮ったけれど、どこで撮ったか分からない——という経験はないだろうか。全地球測位システム(GPS)で位置を記録するソニーの「GPSユニットキット」を使うと、どこで撮影したのか、写真に位置情報を記録することができる。(杉森純)

STEP1  15秒ごとに衛星電波受信

 旅行に出かけたら、GPS装置のスイッチを入れて、位置情報の記録を始めよう。装置は長さ約9センチの円筒形で、90グラムほど。布や革製のバッグなら、アンテナ部分を外側に向けて中に入れていても良い。

 約15秒ごとに衛星からの電波を受信して位置を記録する。受信状態はランプの点滅でチェックできる。屋内やビルの陰など、電波が届かないところでは、位置情報を記録できないので注意が必要だ。

 装置とパソコンを付属のUSBケーブルでつないで、記録を取り出そう。付属のCD—ROMに入ったソフト「GPSイメージトラッカー」を起動させ、「ログファイルの取り込み」で、時間と位置の記録を読み込む。

STEP2  時間設定は正確に

 次に、取り込んだ位置情報を、デジカメ写真に記録しよう。写真に記録された撮影時間を手がかりに、位置情報を決めるので、デジカメの時間設定が間違っていないことが大前提だ。撮影前に必ず確認しておこう。

 付属ソフトのメーン画面の「画像ファイルを追加」をクリックして、撮影した写真を取り込めば、自動的に位置情報が付く。

 GPSユニットキットで、公式に動作確認しているのは、ソニー製のデジカメのみだが、JPEG方式の「Exif2・1」以降に準拠している画像なら基本的には大丈夫。今回も、ニコン製のデジカメを使った。

STEP3  手軽にメール添付

 付属ソフト「スーパー・マップル・デジタル」を使い、位置情報の付いた写真を日本地図に表示して、旅の思い出をアルバムにしよう。

 「ファイル」メニューの「インポート」をクリックし、「デジタルカメラ」を選択、写真を取り込む。写真は、地図上の撮影場所に自動的に配置され、小さな写真が表示される。これをクリックすれば、写真は拡大表示される。

 写真のプロパティーで「基本情報」の「追加」を選べば、旅行の思い出などをメモで残せる。

 こうした地図や写真の情報は、手軽にメールに添付したり、印刷することができるので便利だ。

アンテナ面は外側向き GPSで最初に位置を測定するには1分近く待つ。 アンテナ面を外側に向けよう。 地図に取り込んだ写真は、撮影した住所、日時で検索できる。

記者の感想

 プライベートでは、もっぱらフィルムカメラ派。写真の整理も苦手だ。今回は、撮影の場所や日時を記録できるデジカメのメリットが実感できた。地図と写真の組み合わせは楽しく、これならちょっと写真を整理してみようかと思った。

出張リポートにも説得力

GPSユニットキット
 ソニーのデジカメで撮影した場所をパソコンの専用地図に表示でき、仕事の幅や旅行の思い出が広がる。不動産の物件や出張リポートを、写真と地図で表示すれば、説得力を持たせられる。旅行で訪ねた店や観光地の写真を地図と共に記録するのも楽しい。印刷したり、メールで送ることもできるので案内状や資料に役立つ。 ソニー 標準価格1万5540円。

カシミール3D
 山や谷などの地形を立体的に表示する無料の電子地図ソフト。GPS機能で測定した位置を入力して場所を検索したり、好みのアイコンや写真を地図に張り付けたりできる。URLは、http://www.kashmir3d.com/

(YOMIURI PC編集部)

http://www.yomiuri.co.jp/net/column/dennou/20070205nt0c.htm