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2007年02月06日(火) 18時48分

キャベツやハクサイ「もったいない」 産地廃棄改善検討朝日新聞

 値崩れを起こしたハクサイをトラクターでつぶすなどするため、「もったいない」と批判されている野菜の緊急需給調整(産地廃棄)について、農林水産省が改善策を協議する検討会を発足させることなった。

トラクターでつぶされるハクサイ=昨年11月、茨城県八千代町で

廃棄処分されるピーマン=06年11月27日、鹿児島県東串良町で

 産地廃棄はキャベツやハクサイ、ダイコンなど特定品目の野菜が、平年の価格の7割以下になった場合に実施できる。畑で植わったままのキャベツをトラクターでつぶしたり、野積みして堆肥(たいひ)にしたりするため、消費者から「捨てるなんて、もったいない」「給食や途上国援助に使えないのか」などの声があがっていた。

 価格維持を狙った産地廃棄は毎年のように繰り返されている。昨年11〜12月も暖冬から鍋もの需要が低迷して値下がりした茨城県のハクサイや熊本県のダイコンなど計2万2000トンの野菜を処分、農家に計5億500万円が支給される予定だ。

 同省は野菜を捨てないで済むアイデアを国民から募るとともに、近く設ける検討会で3月末までに改善策をまとめる。ただ、農家の保護が野菜の安定供給につながり、結果的に消費者の利益にもなるとして、とれすぎた野菜を市場に出さない農家を助成する今の制度は大きく変えない考えだ。

http://www.asahi.com/business/update/0206/141.html