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2007年02月06日(火) 13時14分

「さくら画廊」社長を脱税容疑で逮捕、自宅など捜索読売新聞

 東京都内で画廊を展開する絵画卸会社「さくら画廊」の社長が、株取引などで得た約6億2800万円の所得を隠し、所得税約7100万円を脱税していたとして、東京地検特捜部は6日午前、さくら画廊社長・白石幸生容疑者(62)を所得税法違反(脱税)容疑で逮捕するとともに、東京国税局と合同で東京都渋谷区の白石容疑者の自宅など関係か所の捜索を始めた。

 調べによると、白石容疑者は2003年、三男が会長を務めるジャスダック上場の宝飾品販売会社「シーマ」(東京都中央区)の株などを、さくら画廊の社員らの名義で売買し、約6億2800万円の売却益を得たが、これを申告せず、所得税約7100万円を免れた疑いが持たれている。

 一方、関係者によると、さくら画廊は、シーマ株の発行済み株式の20%超を保有していたが、保有株を売却して得た利益を圧縮するため、絵画を仕入れ価格より安く売るなどの架空売買を繰り返して多額の売却損を計上し、法人として約9億円の所得を隠した疑いも持たれている。

 白石容疑者は著名な画商として、日本画や洋画を手広く扱っていた。1992年にさくら画廊を設立して以降、横山大観らの高級絵画などを業者向けに販売している。

http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20070206i405.htm