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2007年02月06日(火) 12時54分

農事組合法人・畑元理事を逮捕 詐欺容疑で東京地検朝日新聞

 農事組合法人アジア・アグリ連合会(解散)が架空の投資話をもとに総額数億円をだましとったとされる問題で、東京地検刑事部は6日午前、同法人元理事の畑隆氏容疑者(65)を詐欺容疑で逮捕し、東京都千代田区の元理事宅などの捜索を始めた。畑元理事は、国会議員との関係などを利用してだます手口で、被害者は100人近くに上る疑いがあるという。

 調べによると、畑元理事は04年、富山県の会社役員らに「規制緩和で沖縄に行政特区が認められ、沖縄に農事組合法人の本部を置けば福祉介護事業を展開できる」「国から建設費の補助金が出る」などの架空の投資話を持ちかけた。役員らに法人の設立費用名目で計922万円を金融機関の指定口座に振り込ませ、だまし取った疑いが持たれている。

 同連合会の働きかけで沖縄県に設立された同法人は少なくとも70法人で、100人近くが数億円をだましとられた疑いがある。農事組合法人の設立には、都道府県や国への届け出が義務付けられているが、アジア・アグリ連合会やほかの70法人はいずれも、設立を届け出ていなかった違法状態だったため、監督官庁の農水省が解散命令を出すなどし、いずれの法人もすでに解散している。

 被害者の一部が04年12月、畑元理事を詐欺容疑で東京地検に告訴していた。

http://www.asahi.com/national/update/0206/TKY200702060175.html